マイキーとドクロ団の秘密 7

am11:45

目が覚めるとハッピーはコリンのベッドの上だった。朦朧とする意識の中、何故普段入らないコリンの部屋に居るのか思い出そうとした。

そして窓の外。青空。ひらひら舞う紋白蝶をぼうと見ているうち記憶が蘇ってきた。

たしか黒マントの二人がママを抱えて連れ去ろうとしてアタシが後ろの奴に噛みついて、それで、、そう前の奴の目ん玉引っ掻こうとしたらお面を被ってた。ドクロの、、そう。それに、後ろの奴、、あれ女だった。声が確かに女だったそれも年配の、、。ハッピーは必死で思い出した。そしてその後階段で後ろから捕まれて眠らされた、、前方に集中してたとはいえ不覚だったわ。今度あったらズタズタに引き裂いてやる。ハッピーは悔しがったが普通の猫ではここまでは出来ない。すごい成果だった。

徐々に冷静になってきたハッピーは一通り家の中を見て回った。まずはコリンの部屋にあったドクロの描かれた紙。そしてママが連れ去られたリビングは倒れた物などが綺麗に片付けられていた。最後の奴が後始末したに違いない。後は特に荒らされた形跡はなく明らかに人さらいだけが目的だった。一体何の為に、ハッピーは考えようとして直ぐにやめた。人間がいかに非効率で理不尽かを知っているからだった。きっとくだらない理由に違いない。

もうすぐコリンが帰ってくる。あの子には期待できないがまあ一応伝えようとしてみるか。

ハッピーは階段の中程に伏せて目を閉じ待った。

リビングの古い柱時計が正午の鐘を鳴らした。