2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

お金さまとフォロワさま

お金は寂しがり屋だからお金のある所に集まってくる。よってお金を集めるには、まずお金を集めなくてはならない。 と、かの大落語家枝雀氏が枕で仰っていたが、まさにその通りだと思う。お金だけでなく「数字」が数字を好み集まるのだろう。それは結果論とし…

有名人になりたくて。夏。

僕も幾度となく夢見てきた有名になるということ。 なんだかキラキラしていて楽しそうで何よりお金持ちになれる。純粋無垢な少年僕はそう信じてやまなかった。 しかし聞くところによると苦労も多く一時の水ものになりがちで、そのためか精神を病む者も少なく…

あなたはすーぱーすたー

僕は些末ながら音楽を作る。それに伴い映像も作る。自分の創作についてここでは語らないが、まあ真剣に真面目に作ってる。で。ある時ふとデュアリパのMVを見た。 キラキラ。キラキラ。瞬いている。 自分がなんだかミジンコの様に思えた。ミジンコには申し訳…

ちかごろのわかいやつは

僕もいつかはこの台詞を言う様になるのだろうと思っていた。 ところがとんでもない。最近の若い奴らマジで凄い。多分それを言う人は自らひり出したものを具現化する作業をした事が無いのではないだろうか。良し悪しは別としてだが。 いわゆるモノづくりにお…

ちょっと月まで。- 栂井春編 斉-

栂井春はTOKYOに向かう飛行機の中、三年前に帰った青森の事を思い出していた。 青く広がる田園に生命の根源を見たし、空にはまだ清浄が残っていた。生家にはもう誰も居なかったが確かに家族が生きた記しがあって、心安らかだった。あとは、、雪。そうあの雪…

ちょっと月まで。- 栂井春編 差異 -

栂井春。 もとは高校で数学を教える教師であったが、ある目的の為今は辞めて、生家のある青森の田舎に身を潜めている。 山田朱莉。 東京に住むOL。趣味は読書。現在独身で恋人もいないが会社に気になる人がいるらしい。眼鏡をかけている。 「栂井くん?」 「…

ちょっと月まで。- 栂井春編 再 -

古い木造建築を改装した喫茶店。 照明を極力抑え薄暗く保たれた店内では、暖炉の炎だけが煌々と輝いていた。 その灯りに照らしだされた影達が、壁掛式アンティーク時計の刻むリズムに合わせスローダンスを踊っている。 店にはマスターと思わしき老人と、机に…